小研究No.50にて、12巻で展開された逃亡作戦の謎について書いたが、ここで新たな謎が浮上した。
1つ目は、レオリオはどうやってホテルから抜け出したのか、という点だ。
ゴンとキルアは停電の2分前には目を瞑ったが、レオリオは直前になっても目を開けている(12巻 143ページ 4コマ目)。確かにゴンとキルアよりは時間的余裕があるかも知れないが、135ページ3コマ目でキルアも言っている様に、団員は数秒で目が慣れてしまう。そうなれば団長がいない事に気づき、周囲を見回すだろうから、レオリオはそれよりも先に外に出ていなければならない。
一応、レオリオはサングラスを掛けてはいるが、恐らくあれはファッションであり、本来のサングラスとしての能力は発揮できていないだろう。
そして、さらに解らないのが2つ目。クラピカも目を瞑っていないという点だ。
No.50でも書いた通り、クラピカは男と談笑していたので目は瞑れない。しかしクラピカは暗闇にも関わらず、団長を束縛した上に紙に文字を書き、団員の目が慣れる前にホテル外に脱出している。それも、普通に字を書いたのではない。今までのクラピカの行動からして彼は右利きだと推測されるが、右手は団長を抱えているので、左手で書いているのだ。しかも両手で紙を抑えることなく。
ただ逃げればいいレオリオと違い、クラピカは団長を抱えながら走らなければならない。そんな一刻を争う状況で、すばやく文字を書きたいのに、紙を抑えることなく利き手とは逆の手で文字を書けるだろうか? もちろん暗闇で、だ。
ここで気になるのが、156ページでパクノダが読み取った、紙に残された記憶だ。そこに映っているクラピカの瞳が黒くないのだが、それが非常に気になる。その理由は次の3点だ。
まず a を考えてみよう。確かにクラピカは黒いコンタクトをしている。それがサングラスの役目を果たしたと考えられなくもないが、コンタクトをはずしているような時間があるとは思えない。さらに、ホテルから車で逃げる時には黒いコンタクトをしているように見えるが、わざわざ付け直したとも考えにくい。
次に b だ。146ページからの団員の瞳は、白くなっている事が多い。これが突然の停電に驚いている証拠なのか、それとも何も見えない事を表しているのかは解らないが、後者だとすればクラピカの目が白い事も説明がつく。が、団長の目は黒いので、その可能性は低くなってしまう。
次に c だが、これが一番無理がないだろう。(これで片付けるのは、ちょっと嫌だが。)
しかし、クラピカの目について解決しても、文字を書く点、そしてレオリオについての解決にはなっていない。なぜレオリオとクラピカが暗闇で正確に行動できたのか、本当に不思議だ。